VRChatやSteamVRが重いときにするPC設定をまとめて紹介!軽くしてカクつきをなくそう!

SteamVRやVRChatを快適に遊びたいのに、カクついたりして重いと感じることはありませんか?
そんな時に「パソコンを買い替えないといけない…」と思うかもしれませんが、その前に設定を見直してみましょう!

本記事では、VRChat・SteamVR・パソコン・Virtual Desktopの設定すべて解説していきます。

なつきなつき

ここで紹介する設定は私のおすすめの設定になっています。なので参考程度に見ていただけると幸いです!

VRChatの設定

まず、簡単に変更できる「VRChatの軽量化設定」を紹介していきます。
VRChat内でできる設定なので気軽に変更できます。全てを行う必要はないのでお好みで設定してみてください。

グラフィック設定

VRChatの画質を下げることによってPCの負荷を下げることができます。
もちろんですが、画質を下げるとVR体験が低下する可能性もあります。ここまでなら妥協できるみたいな感じで設定していくと良いです!

  • アンチエイリアシング:
    オブジェクトの輪郭をなめらかにする処理です。
  • ミラーの解像度:
    ワールド内に設置されている鏡の解像をの設定。
  • 影:
    アバターやオブジェクトの影について描画設定。
  • 細かさの度合い(LOD):
    距離が離れたオブジェクトを簡略化して表示する設定。
  • 視野角(FOV):
    視野の広さについての設定。
  • FPS:
    フレームレートについての設定。上限を設定することも可能。

PCスペック別おすすめグラフィック設定

GPU(グラボ)アンチエイリアシングミラーの解像度細かさの度合い
GTX 1660 (6GB)なしオフ
RTX 4060 (8GB)なし中~高
RTX 4070 (12GB)2倍
RTX 4080 (16GB)4倍高~無制限中~高
RTX 4090 (24GB)4~8倍無制限

上の表は私がおすすめする「PCスペック別のカリング設定」です。
CPUやメモリなど別の要因も関係してきますが、話の奥が深く、難しくなってくるのでここではGPUに焦点を置いて解説しています。

アンチエイリアシング」と「ミラーの解像度」を低くすると劇的に軽くなることがあります。ぜひ試してみてください。ミラーの解像度は没入感に直結するので、無理してでも高く設定するのありです!

FPSについて:
固定と可変の2種類を選ぶことができます。固定にすることでGPU負荷が減り、発熱や消費電力を抑えることができます。

カリング設定

VRChatには「アバターのカリング」という表示するものの制限があります。
これを設定することで「これ以上は読み込まない」といった設定ができるので、PCが高負荷になることを避けることができます。

  • アバターを表示する距離:
    距離によって読み込むアバターを制限します。
  • 表示するアバターの数:
    読み込むアバターの上限を設定します。
  • フレンドのアバターを常に表示:
    有効にすることでカリングの制限に引っかかった場合でもフレンドは無視して表示します。
  • 個別に表示したアバターを常に表示:
    有効にすることでカリングの制限に引っかかった場合でも”Show Avatar”をしたアバターは無視して表示します。

PCスペック別おすすめカリング設定

GPU(グラボ)カリングの距離制限カリングの数制限
GTX 1660 (6GB)50m5~10人
RTX 4060 (8GB)50m10~20人
RTX 4070 (12GB)70m20~25人
RTX 4080 (16GB)70m25~30人
RTX 4090 (24GB)100m30~35人

RTX3000・5000シリーズなど表にない場合は、カッコの中に記載されているVRAMの量を参考に設定してください。

上の表は私がおすすめする「PCスペック別のカリング設定」です。
CPUやメモリなど別の要因も関係してきますが、話の奥が深く、難しくなってくるのでここではGPUに焦点を置いて解説しています。

個人的に「アバターを表示する距離」より「アバターを表示する数」を設定する方がPCへの負荷が減りやすいと思います。お好みで設定してみてください!

アバターの軽量化

VRChatやPCの設定も大事ですが、アバターが重くてカクついている場合も少なくありません。なので、改変ができる方はアバターの軽量化を試してみてはいかがでしょうか?

このアバターの軽量化はしなくても問題ありません。(イベントなどで制限されている場合を除く)
あくまでも強制ではありません。自由にしたり、しなかったりで大丈夫です!
周りのフレンドなどがPCのスペック的に厳しそうであれば軽量化してあげるのもありですね!

アバター軽量化の記事もあるのでよければご覧ください👇

SteamVRの設定

VRの軽量化方法としてSteamVRの設定から画質を落とす方法があります。

解像度を低く設定する

SteamVRの設定を開いて「一般」→「レンダリング解像度」をカスタムにします。動作が重いと感じる場合は、スライダーを下げて調整してください。

この設定を行うことで、レンダリング(描画)される解像度が下がります。画質も優先してVR体験をしたい場合は下げすぎないようにしてください。

急に言われてもどのくらいに設定すれば良いかわからない方のために簡単な表を用意しました。
使用しているVRヘッドセットによっても最初から指定されている解像度が異なるため、この数値がおすすめと直接断言することができません。なので、参考程度にしてください。

GPU安定重視設定中〜高画質設定
RTX 4060 (VRAM 8GB)約 2000×2000約 2500×2500
RTX 4070 (VRAM 8GB)約 2300×2300約 2800×2800
RTX 4080 (VRAM 16GB)約 2700×2700約 3200×3200
Quest 3+Virtual Desktop環境で検証

Virtual Desktopを使用している方はVDの画質設定でこの部分が自動で指定されます。変更する際はVDの設定も合わせて見直してみてください。

なつきなつき

この表はあくまでも私のおすすめなので参考程度にしてください!
したの「解像度についての詳しい話」でより詳細な解説をしています。興味のある方はぜひ読んでみてください!

解像度についての詳しい話

VRの「解像度」といっても実は2種類の意味が存在します。

  • ディスプレイ解像度(VRヘッドセットの物理的な解像度)
  • レンダリング解像度(PC内部的に描画している解像度)

ディスプレイ解像度は、ヘッドセット自体が出力しているドットの数のことです。

VRヘッドセット解像度
Meta Quest 32064×2208
Meta Quest 3s1832×1920
Valve Index1440×1600

このように、ハードウェアとして決まっている数値です。この値が高いほど「細かく、くっきり」見えるようになります。
ただし、これだけではどのくらい綺麗に見えるかは決まりません。なぜなら、PCがどのくらいの解像度で描画しているか(レンダリング解像度)の方が体感的に画質を左右するからです。

レンダリング解像度は、PCがどのくらいの精細さで描画をしているかの数値です。
実際にSteamVRで設定する「解像度倍率」や「スーパーサンプリング」は、このレンダリング解像度を操作しています。

  • VRヘッドセットのディスプレイが2160×2160
  • SteamVRの解像度を150%に設定

という環境にすると、PCは実際には約2646×2646の映像を描画し、それを圧縮して2160×2160にリサイズして表示します。これにより、細部がより滑らかに・くっきり見えるようになります。

他にも様々な要因でVRの見え方は変わりますが、大まかに知っておくと良いことは以上です。

ホームを無効化する

SteamVRを起動した際、一番最初に読み込まれる「SteamVRホーム」を無効化することで、起動時間の短縮とリソースの削減ができます。

SteamVRの設定を開いて「一般」→「詳細設定」を表示→「Steamvrホーム」をオフにします。

パソコンの設定

ここからはパソコンの設定をご紹介していきます。

なつきなつき

私自身がRadeonのGPUを持っていないのでNVIDIA環境での設定になっています。
Radeonでも同じような設定ができると思うので調べてみてください!

電源管理モードを変更する

PCの電力を増やして性能を上げる方法があります。(オーバクロックではありません)
これをすることにより、少しだけ処理性能が向上するのでFPSが上がる可能性があります。

この設定をすることで、パソコンの消費電力が増えます。設定する際はご注意ください。

検索欄に「コントロールパネル」と入力してコントロールパネルを開きます。

システムとセキュリティ」→「電源オプション」に移動して「高パフォーマンス」に変更します。

これで「電源管理モードを変更」は完了です。

NVIDIAコントロールパネルの設定

NVIDIAのグラボを使用している方のみの設定です。

デスクトップの検索欄で「NVIDIA Control Panel」と検索をかけて「NVIDIAコントロールパネル」を起動します。

次に「3D設定の管理」のタブをクリックして「電源管理モード」を「パフォーマンス最大化を優先」に変更します。

最後に適用をクリックして完了です。

GPUのドライバーをアップデートする

NVIDIAの方は「NVIDIA App」AMDの方は「AMD Software」からドライバーのアップデートをすることができます。

基本的に最新版をインストールしてください。
しかし、時々不具合があるドライバーが公開されている場合があります。公式の情報を確認して不具合がないと判断できる時のみアップデートするようにしてください。

NVIDIA Appのオーバーレイを無効化する

NVIDIAのグラフィックボードを使用している方は「NVIDIA App」(旧:Geforce Experience)というソフトウェアがインストールされていることがあります。
このソフトウェアはさまざまな機能を備えていてとても便利ですが、インスタントリプレイなどを実行しているとPCに大きな負荷がかかります。

NVIDIA Appを起動して設定から「NVIDIA オーバーレイ」を無効にします。

NVIDIAオーバーレイを使用しているという方は、インスタントリプレイのみを無効化する方法もあります。
「Alt + Z」を押すことでNVIDIA Appのオーバーレイを開くことができます。そこから「インスタントリプレイ」を無効にします。

特に、VRモードでVRChatをプレイする時などは「インスタントリプレイ」を無効にすることでFPSが向上することがあります。

VirtualDesktopの設定

Virtual Desktopを使用している方向けの設定です。使用している方は設定してみてください。

他の接続方法「Steam Link」「Quest Link」も使用したことがありますが、画質や安定性が最も高いと思ったのが「Virtual Desktop」です。
また、他の接続方法に比べて処理が軽い点もおすすめ理由です。

よければこれを気にVirtual Desktopの導入をしてみてはいかがでしょうか?

画質設定

PCスペック別のおすすめ設定をご紹介します。「STREAMING」の「VR Graphics Quality」の部分から変更できるので、下の表を参考に設定してください!
使用しているパソコンを元に設定してみてください。まだ重いと思う場合はもう一段階設定を下げてみてください。

GPU(グラフィックボード)VR Graphics Quality
低画質GTX 1660 Ti
RTX 3050
RTX 4050
Potato・Low 以下
中画質RTX 3060 (8GB)
RTX 3060 (12GB版)
RTX 3060 Ti (8GB)
RTX 3070 (8GB)
RTX 3070 Ti (8GB)
RTX 4060 (8GB)
RTX 4060 Ti (8GB)
Low・Midium
高画質RTX 3080 (10GB)
RTX 3080 (12GB版)
RTX 4060 Ti (16GB版)
RTX 4070 (12GB)
RTX 4070 Super (12GB)
RTX 4070 Ti (12GB)
Midium・High
超高画質RTX 3090 (24GB)
RTX 4070 Ti Super (16GB)
RTX 4080 (16GB)
RTX 4080 Super (16GB)
RTX 4090 (24GB)
High・Ultra 以上

私自身が使用したことがないのでRTX5000シリーズは記載していません。
使っているGPUが表にない場合は、使用しているグラフィックボードのVRAMを参考に設定してみてください。

フレーム補間(SSW)について

Virtual Desktopは「フレーム補間機能(SSW)」があります。この機能はFPSが低下している場合に映像を滑らかに維持する機能です。

VRChatのプレイ中にFPSが15~20しか出ないといった環境の方はオート(Automatic)オン(Always enabled)にしてください。
そうすることによってフレームの間に生成した画像を挿入するので、PCは15FPSでもみている画面は30FPSになり映像を少し滑らかにすることができます。

しかしフレーム補間機能(SSW)をオンにするデメリットとして、画面がぐにゃっと歪んだ感じになることがあり、VR体験に支障が出ることがあります。なので、パソコンの性能に余裕がある方はこの機能はオフ(Disabled)にすることをおすすめします。

回線について確認してほしいこと

パソコンとVR(HMD)の接続方式が無線(PCとVRが線でつながっていない)の方はインターネットの速度が快適かどうかに関係してきます。いくらPCのスペックが高くてもWi-Fiの速度が遅いとラグくなってしまいます。

なぜかというと、PC側でいくら高解像度でスムーズに描画できたとしても、その映像をVRに送信する段階でラグやロスで映像が乱れてしまうからです。

回線速度別などの詳細な設定は過去の記事で解説しているのでそちらをご覧下さい👇

Steam Link・Quest Linkの設定

基本的にこれらの接続方法の画質設定は「SteamVR」の「VR設定」から行います。
なので、本記事の最初で説明した”SteamVRの設定“を見て設定してください。

まとめ

VRChatやSteamVRが重いと感じた時、
「PCのスペックが足りないのかも…」と思う前に、ぜひ今回紹介した設定を試してみてください。

グラフィック設定やカリング設定、SteamVRの解像度、Virtual Desktopの画質など、
少し調整するだけで驚くほど快適になることがあります。

特にVRは、**「解像度」「描画負荷」「通信品質」**の3つのバランスがとても重要です。
環境に合わせて少しずつ調整していくことで、自分だけの“理想の快適VR空間”を作ることができます!

なつきなつき

この記事が、あなたのVR生活をちょっとでも快適にするきっかけになれたら嬉しいです!

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