2024年3月頃から問題になっているIntel製CPUの故障・クラッシュ問題に関する情報と解決方法(BIOSアップデート)に関する記事です。
・13/14世代のIntel製CPUでゲームがクラッシュする理由
・クラッシュの対処法・解決策(BIOSアップデート)
目次
どういった問題が発生しているのか
2024年3月頃から、i9-13900K・i9-14900Kが続々と故障する問題が発生しています。
この問題に対して2024年4月頃、Intel公式は「マザーボードの設定に問題がある」と発表しました。
しかし、2024年6月頃にIntel公式は「CPUにバグがあることを確認した」と発表し、バグ修正を含むBIOSを公開しました。
上記の話はハイエンドである「Intel Core i9」のみの出来事です。
ハイエンドのみということは「Core i7」や「Core i5」を使っている方には関係ない話でした。
しかし、2024年7月頃にIntel公式は「Core i7やCore i5にも問題がある」と発表しました。
これにより、一気にCore i7・Core i5まで被害が広がりました。
なので、近年にIntel製CPUを搭載したパソコンを購入した方はほぼ対象になります…
しかも、2024年9月頃には「アイドル状態でも故障のリスクがある」と発表がありました。
アイドル状態とは何も処理を実行していない「ただ起動しているだけ」でも壊れる可能性があるということです。
対象CPUリスト
13世代 | 14世代 |
Core i9-13900K | Core i9-14900K |
Core i9-13900 | Core i9-14900 |
Core i7-13700K | Core i7-14700K |
Core i7-13700 | Core i7-14700 |
Core i5-13600K | Core i5-14600K |
Core i5-13500 | Core i5-14500 |
Core i5-13400 | Core i5-14400 |
この騒動でIntel公式は「対象CPUの保証期間を延長する」と発表しました。(通常3年保証を5年に延長)
保証期間の延長の対象は上記のリストではありません。Intel公式ホームページをご覧ください。
ボックス版およびトレイ版インテル® プロセッサーの保証ポリシー
ということで、Core i7・Core i5も同様にBIOSアップデートが必要になりました。
だたBIOSアップデートにはいくつかの問題があります。(以下のリスト)
- BIOSをアップデートしてもアップデート前に破損したCPUは治らない。(悪化は防げます)
→これは、アップデート前はCPUに過剰な電圧を加えるため、物理的に壊れているから。 - BIOSをアップデートするとメーカーの保証対象外になってしまう。(各自メーカーに確認してください)
→特にBTO(ドスパラ・パソコン工房など)に多いです。
CPUを壊さない・ゲームをクラッシュしないようにするにはBIOSをアップデートする必要があるが、アップデートすると補償対象外になるとジレンマが発生してしまっています…
BTOパソコンの場合はメーカーがBIOS更新を代わりにしてくれる場合もあるので確認してみてください!
BIOSのアップデート方法について
BIOSをアップデートすると補償対象外になってしまったり、ミスをするとPCが起動しなくなる可能性があります。
アップデートする際はこれらを理解した上で、自己責任でお願いします。
BIOSのアップデート方法は、使用しているマザーボードによって違います。
使用しているマザーボードの調べ方
調べる方法はいくつかあるのですが、今回は「CPU-Z」というフリーソフトを使用して調べる方法を紹介します。
CPU-Z公式サイト : https://www.cpuid.com/softwares/cpu-z.html
まず、上のリンクからCPU-Zをダウンロード&インストールします。
ダウンロード&インストールが完了したら、CPU-Zを起動します。
起動したら「Mainboard」のタブをクリックします。
そこにある「Manufacturer」が製造した会社名、「Model」が使用しているマザーボードの名前になります。
マザーボードの名前で検索をする
使用しているマザーボードが分かったらGoogleなどで「(会社名)(マザーボードの名前)」と検索をかけます。
その後、使用しているマザーボードの公式ページにアクセスして、一番最新のBIOSファイル(ベータ版でないことを確認)をダウンロードしてアップデートを行います。
※各種マザーボードによって違うので公式ページの方法でBIOSをアップデートしてください。
公式ページを確認しても分からない方は、BIOSアップデートをしないことをおすすめします。
分からないまま進めると故障につながるので、PCを購入したメーカーにお問い合せをしましょう!
BIOSのバージョンについて
BIOSのファイルをダウンロードする際、どのマイクロコードが修正されているかの記載があります。
現時点(11月7日)での最新修正パッチは「0x12B」というマイクロコードです。
なので、BIOSファイルをダウンロードする際は「microcode 0x12B」という記載があることを確認するようにして下さい。
まとめ
今回のIntel製CPUの問題について解説してきました。
ハイエンド~ローエンドまで関係なく不具合が発生しているので対象になっている方は多いと思います。
この問題についてわからない方は、焦らずにPCを購入したメーカーに問い合わせたり、知識のある友人などに相談するようにしてください。せっかくのPCが破損しないように…
BIOSのアップデートで不具合は治っても、物理的に破損したCPUは帰ってきません。なのでBIOSアップデートをしてもゲームがクラッシュする場合は、保証の対象としてCPUを交換してもらえるかもしれません。
なので、BIOSアップデートで治らなくてもあきらめないで問い合わせてみてください!